【エピソード9】2本目の “BIG 3”は バシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ ミディアム

Vacheron Constantin
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VACHERON & CONSTANTIN OVERSEAS MIDIUM ST42050/423A 35mm

2006年、人生二度目の転勤で私は宮城県仙台市で過ごしていた。東北の冬は寒い、本当だった(2年過ごしたが大雪などには見舞われなかったけれど)。時計には関係ない話だが、独り身だと転勤は悪くないと思う。東京生まれヒップホップ育ちのモヤシっ子だった私は、転勤で訪れるその地の文化や食に触れることが楽しみであり、その生活が新鮮であった。もし転勤で悩んでいる方が居れば、独身なら行ってみると良いと思う。ただ残念なのは自動車に乗らなかったことだ(ペーパーでゴールドになっていて身分証明書としての役割しかない)。私がもっとアクティブなら転勤生活もより良いものになったであろう。

既に時計人生も8年となり手元にも時計が増えてきた。ビンテージ3本に3大ブランドのパテックフィリップ アクアノートという布陣だ。どれもそれなりに愛でていたが、ビンテージは気を使わなくてはならず、代わりとなる現行機が欲しいと思っていた。腕時計を複数持つことのデメリットは、次々に新しい時計を着けたくなる「気持ち」だ。どこまでも際限なく、何を着けても満足するのは一瞬なのだろう。もちろん時計の数だけハッピーになれることもある。

仙台には東京ほど多くの時計ショップは無いが、それでも百貨店やリサイクル店はあった。仙台に友人がいるわけではなかったので、休みの日は時計ショップをよく巡っていた。ある日、都内ならそこそこ出会うチャンスがあると思うが、その地そのタイミングでは珍しいモデルとの出会いがあった。3大ブランドの一角ヴァシュロン・コンスタンタンのオーヴァーシーズだ。

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448,000円で購入したオーヴァーシーズ ST42050/423A はケースとブレスレットの一体型のスポーティなモデルだ。サイズはアクアノートと同じような35mmだが独特な形状なので小さくは感じなかったのと、当時はミディアムサイズが私の好みだった。ヴァシュロンコンスタンタンの名は時計の師匠に教わっており知っていたが代表的なモデル名(ロイヤルイーグルやマルタラージカレンダーなど)くらいしか知識がなく、オーヴァーシーズを選んだのもたまたまの出会いがあったからだ。狙って探していたわけではない。当時、バースイヤーのシードウェラー(Ref.1665)を探していたのだが、もし先に出会っていたらオーヴァーシーズは買わなかっただろう。因みに探すのを止めたのだが、それ以降私のバースイヤーのシードゥエラーにはまだ出会っていない(今出会っても、もう買えない金額だろう)。

アクアノートと比べるとオーヴァーシーズは重くズッシリしていた。それと気になったのはブレスレットの形状だ。コマを食い込む形でガクガクするブレスレットは改良の余地があったと思う。バックルのロックも独特で着け外しが少し手間だった。着け心地で言えばラバーストラップのアクアノートの方がオススメだ。文字盤は1番最初に買ったロレックス エアキングと似ていて馴染みのある感じは良かった。トータルでみて70点くらいの時計だったと思う。着けやすさだけならエアキングの方が気軽だし安いので良いと思うが、あまり着けている人が居ないと言う点では面白いモデルだった。

まだラグジュアリースポーツなどと言う呼ばれ方は無かったと思うが、私の好みはロレックスより師匠に勧められたこちらの方だった。しかしアクアノートを買ってすぐに「アイツ」に触れてしまったのだ。心がどんどん吸い寄せられてくる、そんな魅力をもったアイツの存在が全てを狂わせたたと思う。・・・アイツの話はもう少し先になる。

このモデルだけでヴァシュロンコンスタンタンの事がわかったわけではない。むしろまだその片鱗に触れたかどうかもわからない。いや、何もわかってない。ただ、見た目が格好良いなぁ、それだけだ。

 

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