【エピソード1】23歳で買った初めてのロレックスについて思い出しながら書く

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以前も1度書いたマイファーストウォッチ、今回はサラ・ミラー氏をリスペクトし少し深めに書いてみようと思う。

1998年 ROLEX Air-King 14000 U

1997年に放送され常に30%以上の視聴率を叩きだしたあのドラマの影響で、顔はそうじゃない部類の2つ年上のアルバイト仲間が、彼を意識しエクスプローラー 14270 を買ってきたのが初めて見たロレックスだった。大学の友人がタグホイヤーを海外土産として買って着けてたことが、私が腕時計に興味を持ったきっかけだったと思う。クォーツのダイバーウォッチの何かだと思うのだが当時の記憶が曖昧なのでそのモデルの特定はできない。ただただそれが格好良く見え、私も高級腕時計に憧れたのを強烈に覚えている。そのタイミングで見たロレックスは格別だった。そのアイドル俳優が当時好きだったかはわからないし(今は大好き、奥様の推しだったので私も好きになった)カルティエもオメガもグッチも知っていたし、その時の腕時計のトレンドはまるで知らなかったが、買うならロレックスだと決心することになる。

髪を切り大学を卒業し名もない会社に就職したのは1998年のこと。ロレックスの値段はアルバイトの仲間に聞いていたから知ってはいたので、ロレックスを買うと言うことは一生モノの相棒を得ることと同義だと思った。それまでG-SHOCKやスウォッチ、アニエスベーのクォーツウォッチしか着けてこなかったからね。因みにその時はロレックスに色んな種類があることを知らなかった。どこに売っているのかも知らなかった。デパートには縁のない生活をしていたし、卒業式のスーツをこしらえに行ったきり、また親に高価な時計を買うなんて言うのも気が引けてた。父親は時計を着けてなかったからだ。これも今思えばなんだけど、スーツを買ったのは新宿の丸井のポールスミスで、そこはデパートじゃなかったな。就職して最初に貰ったボーナスは7月だったと思うけど、その金額ではロレックスには届かなったので、潔く親へビール券を買って渡した。自分にはネクタイを買ったと思う。冬のボーナスに期待して、秋ごろから新宿や東京駅にあった(今はなき)サクラヤウォッチ館へちょこちょこと物色しにいくようになる。そこで初めてロレックスには様々は種類があることを知った。

ZENMAI 14000

ただ、ロレックスについて気に入ったのはシンプルで長く使える一生モノの飽きないデザインだったからで、だから選ぶのはシンプルなもの、そして冬のボーナスで買えるモデルであることが条件となる。1998年12月、ボーナスを貰ったその日その足で(と、言っても振り込みだけど)サクラヤウォッチ館へと行ったのを覚えている。腕時計を買うことは今後無いだろうし、会社の同僚に時計を買ったなんて言う事も無いだろう。誰も興味が無いからね。

購入したのは今で言うところのオイスターパーペチュアル34、当時はエアキングのペットネームがついているエントリー機で、黒い文字盤にはデイト表示もない面白味の無いバーインデックスの時計だ。記憶が合っていれば248,000円だったと思う。私服は古着だったり裏原系だったりのカジュアルなファッションだったので、5連のジュビリーブレスレットは似合わなかったし、アルバイトの仲間と同じエクスプローラーは1年目のボーナスでは買えなかった。デイト表示もデザイン的に不要だと感じてたので、このエアキング14000は私にとっては最良の選択だったと今でも思う。

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ただ後悔することがあるとするなら、正規店の存在を知らなかったこと、また中古の存在を知らなかったこと。もっと違う体験ができた可能性があったし、父親はアナログのカメラに詳しかったから購入の相談をしていたら別のショップやモデルを選んだかも知れない。雑誌を1冊でも手に取っていれば、たぶん当時は時計ビギンなどがあったから、ロレックスじゃなかったかも知れないし、もしかしたら手巻きのデイトナを最初の時計に選んでたかも知れない。

Ref.1680 赤サブ

1999年は同僚とDA PUMPなんかをよく歌っていたが、私の腕にはロレックスが巻かれている。着けてみてわかったのは見た目と違い軽いこと、思ったより着け心地が良いこと、意外に1日で何回も時間を確認することだ。小さな会社だったので、今でも変わらず続けて勤務しているけど、社内でロレックスを着けているのは当時の代表と私だけだったに違いない。そのくらい誰も時計なんかに何十万円も使うことは無いし、自動車を買う方が大人の男性の選択としては正しかったんだと思う。高級時計と言えば私の最初の上司、課長だった、はオメガのスピードマスターAM/PMを着けていて、それはとてもナイスなセンスだ。ただし、とてもクールなカラーバランスだが、当時の私がその時計に財布の口を開けられるか?と問われたら答えはNO、それくらい一生モノの腕時計選びは慎重にならざるを得ない。まぁ、一生モノではなくなるんだけれど、その時の私はそのことを知らない。

私の最初の高級時計について気になることと言えば、私が買ったのは「並行輸入品」と呼ばれるロレックスだったことだろうか。運良く壊れることは無かったが、購入時にメガネを掛け首からネームホルダーを垂らしていたスタッフに分解洗浄の話をされ、A4のコピー用紙に印刷された「使い方」、使う前には何回かリューズを巻くとかそんなことが書かれた、かなり使い回して字と絵の滲んだそのペラ1枚にも分解洗浄の必要性が記されていた。並行品のため付属していた説明書には日本語が無く、香港経由のエアキングがもし壊れたらどこに持っていけばよかったのか、その時はわからなかったけれど、不思議なもので購入後の方がロレックスについて調べる時間が増えたのだ。私はサクラヤウォッチ館で買ったので並行品だから厳密には新品ではないと言うこと、日本には正規店があり日本語の説明書が付く新品が売られていること、古着と同じでリサイクルショップや質屋と言う存在があり中古の腕時計が売られていること、そのいづれかを購入しても日本ロレックスは区別なく修理および分解洗浄をしてくれることなどを購入後に知ることとなる。そしてしばらくして2本目のロレックスも買うことになるのだけれど、それはまた次回に。

今でもエアキング14000のブラックバーは格好良い時計だと思う。手放してしまったが、もし手元にあったとしたら現在でもローテーションに入っていることだろう。自動巻きについても、防水についても、ましてやロレックスについても詳しく知らなかった割に、良い選択をしていたと自分のセンスを褒めたい。

 

ロレックス エアキング Ref.14000 U番 1998年 マイ・ファーストウォッチ

 

#ZENMAIのココ東京

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