【エピソード4】初めてヤフオクを利用し 初めてビンテージを購入した チュードル サブマリーナー 7021/0

TUDOR
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1969年 チューダー プリンス
オイスターデイト サブマリーナー 7021
チューダー プリンス オイスターデイト サブマリーナー Ref.7021は7016と同時に登場したが、3時位置にカレンダー機能が追加されている。サイクロップタイプのプレキシガラスのクリスタルは、現代のものと同じタイプだ。また、読み取りやすいように日付窓の上に拡大レンズが付いている。写真からは、いわゆる「スノーフレーク」と呼ばれるアワーマーカーと針を備えたブラックダイアルが見て取れる。日付ディスクには2色使用されており、奇数はブラック、偶数はレッドで表示。
Ref.7021のムーブメントは日付ディスクを備え、ポリッシュド仕上げの装飾とサーキュラーパターンからなるコート・ド・ジュネーブ仕上げを施した自動巻 ETA キャリバー 2484だった。ブレスレットはロレックスの文字が刻まれたフォールディングリンクが付いたオイスタータイプのRef.7836。

Tudor Submariner 7021/0 Snow-Flake

自分の年齢より年を重ねた時計に興味を持ったのは、人が着けている青いサブマリーナーを見たのがきっかけだった。転勤で福岡に住んでいた頃に偶然見かけたその時計はチュードルと言うブランドである。初めてのロレックスを購入してから4年ほど経っていたため、腕時計についても少々勉強していて、ロレックスではないサブマリーナーが存在することは何となく知識と知っていた。が、それが何だかはわからない。そして信じられないのだが、見るのは初めてだったので、つい声を掛けてしまったのである。私は知らない他人に声をかけるタイプではないのだが、「それはサブマリーナーですか?」と思わず、本当に思いもよらず発声してしまったのである。少し恥ずかしそうにしていたのは、その青いサブマリーナーを着けている彼の方で、親切にも「ロレックスが買えないので」と言ってチュードルと言うブランドだと教えてくれた。感謝しかない、そして本当に申し訳ないことをした。その後悔と共に得ることのできたチュードルと言うブランドの知識と、ロレックスのサブマリーナーとは違う四角いインデックスの、そして何より独特な形状をした針のサブマリーナーとの出会いを。一目惚れである、古いものに興味があったわけではないが強烈にチュードルのサブマリーナーが欲しくなった。

このブログを読んでくれている時点でチュードル、現在はチューダーと呼ぶブランドはご存知だろう。2018年まで日本に正規代理販売店が無かったが、れっきとしたロレックスのディフュージョンブランドである。私が見たその青いサブマリーナーはどの年式のモデルかはわからないが、チューダーの歴史をホームページで確認すると1960年代から1980年代まで製造されていた通称「スノーフレーク(日本でのニックネームはイカに見えるのでイカサブだ)」と呼ばれるオイスター プリンス サブマリーナーであり、一部ロレックスのパーツを流用しETA社のムーブメントを使用しているものだ。チュードルは古いほどロレックスのデザインに似たものが多いのも特徴で、ロレックスのDNAを感じられるため人気である。

当時(2002年か2003年)福岡天神にはアレックスとJFKと言うビンテージウォッチを扱うショップがあった。私の行動範囲にあったので、さっそく気になったチュードルを見に行った。因みにエクスプローラーIIを買った高山質店も覗いたが置いてなかった。さすがはビンテージウォッチを扱うショップだけはあり、アレックスにもJFKにもイカサブがショーケースに並んでいた。どちらのイカサブにも30万円でお釣りがくるプライスカードが付いていた。私は驚いた。今なら安いと思うかも知れないが、ビンテージウォッチに詳しくなかったため「え?なんでエクスプローラーIIより高いんだ?」と、尻込みし購入を躊躇した。

新品で買ったエアキングより高い。しかも古いモデルのため保証書も無いし、そもそもロレックスじゃない。隣にあったロレックスの5513は10万円台だったけど、それには魅力は感じなかった。

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ここでようやく前回のジャガールクルト購入後に話が戻る。東京に戻ってエアキングとエクスプローラーIIを手放し、私の手元にはマスターコンプレッサーメモボックスだけとなっていた。

2005年一目惚れしたイカサブを再び目にすることになる。ただしパソコンの画面上でだ。ヤフーのインターネットオークションに掲載されていた青いサブマリーナーを目にしたことで、手元に1本しか無いことも「入札」ボタンを押させる後押しになったと思うが、欲求が抑えられなくなっていた。ここで2点問題が発生する。1つは実物を見ずに中古の時計を買っても良いのだろうか?ということ、もう1つはデイト表示が無いイカサブが欲しかったのだがオークションに掲載されていたそれはデイトがあった。他にも本物なのか?ちゃんと届くのか?など心配になることはある。恋は盲目かのように、結果的には入札してしまい、終了前に更新され、意地で競り落とす形になった。ただ、17万円ちょっとと価格的には安く手に入ったと思う。まぁ、届いてみてなるほどと言う結果なのだが。

無事にイカサブは届いた。届いたのだが青いベゼルがオリジナルのモノではなく後年の新しいモノに交換されていた。シリアルナンバーから70年代のモノとわかったが、7021/0に付いているブレスレットはロレックスのハードブレスレットだった。これもチュードルのオリジナル仕様ではない。オークションに記載されていたと思うが箱も保証書も無かったが、時計は元気に動いていたし年代のわりにケースも痩せてはいなかった。ケースバックにはロレックスの刻印、リューズには王冠マークがある。だが、ビンテージウォッチを好む方々からしてみれば、好かれないオリジナル性を欠いた個体だったので、7021/0はこの値段で落札できたのだろう。

ここで前置きをする。とても申し訳ないことをしたのだが、皆は真似しないようお願いしたい。

私は自分では本物かどうか判断できなかったので、中野の時計ショップへとチュードルのサブマリーナーを持ち込み買取査定をお願いした。結果として無事に値が付いたが、売らずに持ち帰った。日本ロレックスでは修理を受けてくれるかも知れないし、古いので受け付けてくれないかも知れない。ビンテージウォッチを扱う専門店が買い取るのなら安心して着けられるのだ。
(このイカサブも後に手放すのだが、査定をしてくれたこのショップで引き取ってもらった)

ケアーズ 川瀬さんの本の上で

以前より気になっていたガルーシャ(エイ革)のストラップと、90年代のクロノグラフ用のDバックルを用意し、ストラップ交換をして愛用した。当時はイカサブの情報が少なく、時計を置いているこの川瀬さんの書籍はとても参考になった。今この写真を見てもガルーシャストラップは格好良いし自分のセンスを褒めたい。

これは2006年の写真。青いゴムボールは時計の裏蓋をネジ回して外すことできるとの触れ込みだったが無理だった。正しければコート・ド・ジュネーブ仕上げを施した自動巻ETAキャリバー2484が見れるはずだった。

後日の話、手放した時はそこそこ高く引き取ってもらえた。最初はメモボックスと交互に着けながら、それで良かったのだがやはりデイト表示が心に引っかかっていた。それと新しい青すぎるベゼルだ。福岡で一目惚れしたのはドーム風防で、枯れて退色したブルーが素敵なイカサブだった。やはり福岡で30万円を銀行からおろして買うべきだったと思う。基本的に勢いで時計を買うのが私のスタイルなのだが、ビンテージウォッチは本当に知識無くして買ってはいけない。これも経験と勉強ではあった。

チュードルのイカサブでビンテージウォッチをスタートさせ、後に2本追加してくのだがそれはまた次回。しばらくビンテージウォッチブームが私の中で続く、当時は安かったからね。

 

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