【レビュー】パテックフィリップ カラトラバ 5196J-001 モダンサイズの紳士時計
Patek Philippe Calatrava Ref 5196J-001
2004年にサイズアップしたカラトラバの代名詞「96」シリーズRef.5196。
ケース径37 mmと旧モデル3796の約30mmを大幅に上回り度肝を抜かれましたし、リリース発表時は賛否両論でした。
未だに3796を愛する方が多いので、正直「賛否の否」の方が当時は多かった印象です。
デカ厚時計全盛期で、パテックフィリップも時代の流れに合わせてきたのだと古典派の方々には歓迎されない発表だったんです。
クラシカルなカラトラバは最後まで袖口に収まるサイズであって欲しかったんですね。
とは言え、リリースされてしまえば後戻りはできません。
そして既に13年も経ちました。
いかがでしょう?
皆さんのカラトラバに対する気持ちやイメージ、大型に向けた憤りなどはだいぶ緩和されたのではないでしょうか?
リリースされた頃は3796も生産終了になってしばらく経っていましたが、中古の美品でも80万円以下で販売されていましたね。
5196の国内定価は1,743,000円(当時)ですが、やはり並行品は安く100万円程度でショーケースに並んでいた記憶です。
37mmは現在サイズとして定着しました。相場も安定し150万円(中古)くらいで推移しています。
今30mmケースを着けて満足できますか?
現在の国内定価は2,376,000円。
手巻きキャリバー 215 PS。
オパーリン文字盤。
3気圧防水。
こちら借り物の画像ですが3796J。
さすがに引き締まった顔つき。
永遠の定番。
90年代はまだドレスモデルの支持が高かったですね。
バブルの弾けた日本でもデイトジャストやカルティエなどが人気でした。
ロイヤルオークやノーチラスなどは本当に一部のマニアが好むモデルだったと記憶しています。
ロレックス・オメガ・カルティエ・ブルガリが台頭しており、武骨なスポーツモデルよりオシャレなジュエラーブランドのデザイン優先時計が流行っていました。
そしてフランクミュラーが流行し、パネライが大きい時計のブームを作ります。
今思い返すと少し異常なブームだった時計業界。
それがリーマンショックと共に崩れていきました。
本当に価値ある時計だけが生き残るサバイバルが起き、むやみやたらに価格が上昇したメーカーたちは淘汰されていきます。
中身ではなく外面だけを良くしてしまった時計たちは、あれから10年くらい経ちますがほとんど中古時計ショップでは見なくなりましたね。あったとしても「懐かしいね」って声だけ掛けられ手にも取らないのです。
反して歴史と実力が伴ったメーカーは今でも強い。
話が大幅に逸れましたね。
カラトラバに戻りましょう。
5196のケース厚は6.8mm。
薄く美しいですね。
腕に乗せるとスゥっとフィットします。
ベゼルが薄いので大きく見えますがそれでも37mmなので飛び出すほどの大きさではありません。
スナップバックで防水性はあまり高くありませんが、スーツ着用時にそんなに汗はかくものでもないでしょう。
古典的な尾錠タイプ。
もちろんDバックルも販売されています。
近年ではどんな時計メーカーでもディプロイメントバックルを採用しますね。
革を必要以上に傷めないし便利です。
さぁ、いかがでしょう?
代々、子に孫に引き継げるクラシックウォッチ。
本来日本人であるならばグランドセイコーなどを引き継ぎたいですが、その価値があるかは・・・・未だ不明瞭です。
メーカーが長くメンテナンスに対応してくれる、価値が大きく落ちない、耐久性、デザインの普遍性などグランドセイコーにはマダ足りないものがありますね。
パテックフィリップは三大ブランドと呼ばれる時計界の最高峰です。
買える方は限られてきますが、永くお付き合いできる優良な時計メーカーです。
デザインも資産的な価値も変わらない、カラトラバをチョイスしてみませんか?
パテックフィリップ Ref.5522A-001 リミテッドエディション “パイロットカラトラバ”New York 2017 Special Edition
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