ロレックスの下落 下落と言うけれど・・・デイトナ 116500LN 相場をチェック!

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なんでもかんでも下がっているわけではない。


Is it true that the Rolex market has fallen?

先月19日の記事「腕時計相場のピークは訪れたのか?」でウクライナ情勢の不安感から大きくブレーキが踏まれ腕時計全体の相場が頭打ちになったとお伝えいたしました。

あれから3週間経ちSNSでは「ロレックス 暴落」のような強い言葉を見かけるようになっています。

実際セカンドマーケットでは「販売価格の値下げ」や「買取価格下落」が行われており、2月のピークを境に右肩下がりになっていますね。

ロレックス以外にもプレミアム価格で出回っていたモデルたちは一旦価格が落ち着いており、今後の動きに注目が集まります(既にけっこう下げているものもあります)。

ピーク時の価格で購入して使っている方は、相場が下がっても気にしないようなお金持ちかと思いますので、SNSの反応を見る限りでは概ねこの下落傾向はウェルカムと言ったように感じられました。

気を付けて頂きたいのは「セカンドマーケットの相場(販売価格や買取価格)が下がった」だけであり、円安120円まで動けば国内の定価は上がるだろうと思われ、一般の消費者にとっては全然嬉しい事ではないのです。

円の価値は下がり、生活にも影響をしてくるウクライナ情勢は「ロレックス下がった、やったー」では済みませんし、下がった相場でも買いづらいほどの影響があるかも知れないことを念頭に入れた方が良いでしょう。

状況はあまり似ていないので比較にはならないかも知れませんが、2008年のリーマンショック時の腕時計の相場は「暴落」と言っても良いほどの下落を見せました。

あの頃でもスティールのデイトナ(116520)はプレミアム価格でしたが、半値ほどに落ちたのを覚えています(私は子供がちょうど生まれたので記念に16610LVを買いました。70万円台だった相場が39.8万円になっていました)。

それでも「ヤッター、買い放題じゃん」って方はほとんど見受けられず、正規店のショーケースにデイトナ白が並んでいたほどでした。

不景気になれば今とは感覚も生活も変わり、ロレックスのような嗜好品を買っていられなくなる、と言う事に気づくべきでしょう。

ロシア軍の侵攻は遠い地の出来事ではなく、これから来る想像もできないほどの不景気の入り口の可能性があるのです。

コロナ禍で一時ガクッと下がった相場が短期間で回復したのと同じようには行かないと思います。

 

海外マーケットを見る

1番わかりやすいデイトナ116500LNですが、クロノ24を覗くと気付く点がありました。

数はかなり掲載されていますね。

比較しやすいように2019年以降の個体/保証書ありで絞り込みましょう。

白文字盤。

567万円(2019~保あり絞り込み)税抜きから。

黒文字盤。

487万円から(同上)。

国旗が確認できるでしょうか?

どうやら・・・安い値で掲載しているのは日本のショップばかりのようです。

流れは円安なので、115円台だった2月に比べ118円台の現在で言えば、アメリカの方は2.5%ほど日本の商品を安く買えることになります。

それなのに売れてないのか掲載が多い。

日本のセカンドマーケットの信頼度は高いでしょうから、買わない理由は何でしょう?

単純に海外ショップの掲載価格と実勢価格がズレているのかも知れませんね(日本のショップが適正?で海外のショップは粘っている?)。

下げるには仕入れ値が高すぎのか、コロナ禍のV字回復を今回も期待して粘っているのか。

どうなんでしょう?

国内の新品価格とクロノ24の中古最安価格が近いようで、海外の方が売価は高めです。

 

国内の販売価格の変化

続いて国内マーケット。

今年の1/9の記事で、デイトナ 116500LNの相場を見ましたが、その時と同じくらいの価格になっていますね。

変わっていないのではなく、一気に高騰し一気に下落して同じ水準になったのです。

過去2年間の価格コムグラフ。

1月から急騰して2月がピーク、3月に徐々に落ちてきているのがわかります。

黒文字盤は560万円ほどまで未使用品の価格が上がりました。

下落と言っても、2年前は250万円ほどですので全然まだまだプレミアム価格なのは変わりません。

下がっても高い・・

続いて白文字盤。

先週比でマイナス53万円は衝撃的ですが、現在の価格630万円はとても高いですよね?

1/9の時点では560万円でしたので、黒文字盤とは違いそこまでは下落していません。

白文字盤の方がグラフの角度はエグいですけど。

740万円なんてつけてた時期があったのか・・・

因みに白文字盤も2年前は250~260万円ほどでした。

 

次にデイトナ以外のロレックスはどんな感じになっているのでしょうか?

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こちらはジャックロードさんのプライスダウンコーナー。

2月までなら新着でスポーツモデルが掲載されたら直ぐに「商談中」の札が貼られていましたが、現在はスポーツモデルでもプライスダウンになるくらい「売れづらい」状況になってきているのがわかります。

こちらは同じ中野ブロードウェイのかめ吉さん。

同じく新品も中古もデイトナもその他のスポーツモデルも多くのモデルが値下げしています。

値下げ幅は10,000円から100,000円くらいで、実質5%も下落していません。

買取価格が10~15%ほど落ちていることから見ても販売価格にはまだそこまでの影響は出ていないですね。

 

セカンドマーケットの買取価格の変化

こちらは現在絶好調の銀座ラシンさんの買取価格。

1/9の時点より高い値で買取しています。

販売価格はこんな感じですので、リスク回避で買値は下がっていると見て良さそうです。

未使用黒文字盤116500LN 売575万円 買460万円、単純計算で8掛けとなり、ロレックスのスポーツモデルの買取にしては低めなのが分かります。

おそらく「ウクライナ情勢」で、これから2割落ちまでは想定していると思われます。

因みに「暴落」と言うワードを使うのであれば、このくらいの数字まで下がってからですね。

ここまで落ちても、生活が厳しすぎて買えないんだろうな・・・

こちらは中野ブロードウェイのかめ吉さんの買取価格。

新品は国内未使用品でもOKですが、コマ未調整が絶対条件になります。

銀座ラシンさんと同じような数字ですので、やはりこの買値くらいまでの下落までは想定しているのかも知れません。

逆に言えば景気悪化をしても、この数字以下に販売価格は落ちないのでしょう。

大手プロ2社の予想ですので、ある程度は信頼できると思いました。

こちらはジャックロードさん。

他の2社と比べると、もう少し下の数字となっています。

これは想定がこのくらいなのか、現在の在庫量との兼ね合いなのかはわかりません。

が、です。

販売価格は2月に比べ10~15%ほど落ちているでしょう。

ロレックス以外のプレミアム価格のモデル達全体がこんな感じです。

50億円もの在庫を有する大手ショップなら5億円~もの目減りが予想されます。

3月決算なら減損だなコレ。

 

まとめ

「ロレックスの下落 下落と言うけれど・・・」でした。

セカンドマーケットの販売価格が下がる・・・消費者は嬉しい

セカンドマーケットの買取価格が下がる・・・転売できないモデルがでてきて転売ヤーが減る・・・嬉しい

円安になる・・・国内定価がまた改訂される可能性・・・嬉しくない

不景気になる・・・そもそも嗜好品を買っている場合ではなくなる・・・嬉しくない

 

一概に「ロレックス下落」は、良い事ばかりでは無いという事です。

コロナ禍ではすぐにV字回復したのは事実です。

リーマンショック時は長期間低迷しましたが、結果回復しました。

今回の状況ではどうなるのかはわかりません。

今が底値かも知れませんし、まだまだ長期間下がっていく可能性もあります。

ただ長期的に見れば、また上振れることが予想できますので、現在プレミアム価格になっているモデルが買えるタイミングの方は買っておいた方が良いと思います。

「2022年に買っておけばよかったな~、あの時は安かったんだよ」って台詞が定型文にならないように、良いタイミングで良いお買い物を!

それでは。

 

腕時計相場のピークは訪れたのか?

#ZENMAIのココ東京

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