腕時計ファンならば知っているとは思いますが、みなさんは「ジャガー・ルクルト」と言う時計ブランドを知っているでしょうか?
エドモンド・ジャガー氏とジャック・ルクルト氏が手を組んで生まれた時計ブランドが「ジャガー・ルクルト」です。
2人は1903年には出会っていますが、時計ブランドとして設立するのは1937年になります。
そのきっかけとなる時計が「レベルソ」でした。
インド駐在の英国人将校による要望を受けたのは商人のセザール・ドトレー。
1930年の話になります。セザールは時計のフェイスを反転させ、ガラス割れを防ぐこと考案します。極小ムーブメントを製造するジャック・ルクルト(ルクルト社)は
セザールに持ちかけられたこの話を引き受け、
ケース製造ができるエドモンド・ジャガー(ジャガー社)と提携します。
ジャガールクルトの前身「スペシャリテ・オルロジェール」の誕生です。
ジャガーは反転するケースを作ることができませんでした。
ルクルトはケースに収まる角型の極少ムーブメントが作れませんでした。さて・・・どうしたのでしょうか?
2.初代レベルソ
最初のレベルソが誕生しました。2つの問題の解決策
辿り着いた答えは「外注」です。
ケースもムーブメントもスペシャリテ・オルロジェールは外注します。故に最初期の文字盤には「ジャガー」も「ルクルト」も無く「REVERSO」とだけ書かれていました。
こちらは2011年発表の復刻モデル。レベルソ誕生80周年記念で作られました。
同様に「REVERSO」の文字しかありません。
忠実に復刻しております。
3.ルクルト製ムーブメント キャリバー410
名機キャリバー410系の誕生です。
文字盤にもルクルトの名が記載されるようになりました。
このモデルがポロプレイヤーはじめ軍用にも人気を博します。
昨年2015年オークションに掛けられ700万スイスフランの値が付いています。
アラビア数字もいい感じに焼けて雰囲気出ていますね。
ジャガー・ルクルト社
ジャガー・ルクルト ブランドの誕生
1937年1931年のレベルソ誕生の際に創立した会社 「スペシャリテ・オルロジェール」は、その6年後、「ジャガー・ルクルト製品販売会社」と社名を改めました。それ以前は以前はLeCoultreまたはJaegerのロゴがついており、ロゴのないものもありましたが、これ以降は、マニュファクチュールで製造される時計にはJaeger-LeCoultreのブランド ロゴがつけられることになりました。ただし、1970年まで北米市場向けの製品にはLeCoultreのロゴがつけれらていました。
レベルソの問題点と分岐点
しかし時代は手巻きの腕時計より、自動巻きが好まれだします。
レベルソのケースには自動巻きのムーブメントが乗せられませんでした。
また防水性の無いこともレベルソの弱点となります。
その頃には強化ガラスなども開発されており、回転ケースは飾りになりつつありました。
丸型のケースに様々な機能を乗せた時計を多く開発していきます。
また、ムーブメントを他ブランドに提供したりとレベルソはひっそりと生産を止めることになります。
レベルソの新しいケース
1984スポンサーリンク
Nouveau boîtier de la montre Reverso de Jaeger-LeCoultre
1984年、レベルソのケースが一新。新しいケースは、これまでにない使いやすさと、反転させる際の絶対の安全性、そして完璧な防水性を実現しました。それに伴い、レベルソのケースは50を超える部品から成り立つことになり、時計史上最も複雑なケースの一つとなりました。
機械式腕時計ブームに乗り、再び陽の目を見ることになったレベルソ。
デザインはやはり素晴らしい!
ジャガー・ルクルトの技術力を見せつける素晴らしいモデルは現在の地位を確立させます。
現在のレベルソ
オシャレな高級腕時計として確立されたシリーズになりました。
ジャガー・ルクルトの中でのアイコンはもちろんの事、
角型の腕時計の選択肢はカルティエと二分します。
レベルソ誕生85周年の記念にクリスチャン・ルブタンとのコラボレーションが実現されました。
オシャレな大人女子向けですね。
まとめ
Advertising campaign describing the Reverso as the ideal army watch because of its ability to withstand knocks -1943
技術のジャガー・ルクルトのアイコン「レベルソ」の魅力が伝わりましたら嬉しいです。
レベルソ以外にもたくさんおすすめできる時計がジャガー・ルクルトにはありますが、
まず「レベルソ」をお試しください!
きっと気に入るはずです。
80年変わらぬデザインを堪能して頂けたらと思います!
では。
コメント