【始まりの王】オーデマ・ピゲ ロイヤル オーク Ref. 5402ST A レビュー

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Royal Oak Jumbo 5402 A-Series

今回はラグジュアリースポーツモデルの元祖、オーデマ・ピゲの初代ロイヤルオーク 39mm Ref. 5402を見ていきましょう。

ジェラルド・ジェンタ氏がデザインしたブレスレット一体型で自動巻きにも関わらず薄く防水性のある当時(1972年)としては斬新な高級ブランドウォッチとしてデビューしています。

70年代では39mmのスティールケースは大きく「ジャンボ」の愛称が付きました。

ブランド公式のデジタル百科事典サイト「APクロニクルズ(AP Chronicles)」から引用しましょう。

5402 最初のロイヤル オーク モデル
39ミリ | 時、分、デイト表示 | キャリバー2121 | タペストリー21ダイヤル | テーパーをつけた一体型ブレスレット344 | モノコックケース | 10気圧防水 | 発表:1972年 (ST)と1977年 (BA, BC, SA)

ジェラルド・ジェンタが一晩でデザインしたと言われる最初のロイヤル オーク モデルは2年の開発期間を経て1972年、バーゼルフェアで発表されました。この素晴らしいウォッチはスティールに新たなステータスを与えました。「カジュアルシック」の概念を導入し、オーデマ ピゲとオートオルロジュリーの歴史の新たなページを開きました。1977年に貴金属素材が加わりました。イエローゴールド、ホワイトゴールド、そしてバイカラーです。

モデル5402のケース、ブレスレットとダイヤルバリエーションについては別の記事の中に詳しく説明されています。また別の記事ではナンバリング、キャリバー、その変化と そこから生まれたコレクション、”ジャンボ” モデルの歴史について記しています。

製造数を当初1,000本としたモデル5402は最終的に6,050 本製造され、1972年から2002年の間に販売されました。

5402ST
1972年から1976年までの間、ロイヤル オーク5402はオーデマ ピゲが製造した唯一のロイヤル オークでした。素材も一種類、ダイヤルも一種類です。この大胆なモデルは4年の間、世界市場にインパクトを与えました。1976年からは時計市場の最も成功したコレクションの一つとして知られています。

5402STは15年間カタログに掲載されていました。

ウォッチの総販売数:4,288

Aシリーズ: n° A1–A1999.総販売数:1,937、490 (1972年), 543 (1973年), 614 (1974年), 243 (1975年), 7 (1976年), 13 (1977年), 4 (1978年), 6 (1979年), 10 (1980年), 2 (1981年), 2 (1982年), 1 (1983年), 1 (1984年), 1 (1989年)

通し番号:1~2000

Bシリーズ: n° B1001–B2000.総販売数:845本、228 (1975年), 569 (1976年), 23 (1977年), 3 (1978年), 7 (1979年), 7 (1980年), 4 (1981年), 1 (1986年), 1 (1987年), 1 (1992年), 1 (1993年)

通し番号:1000~2000

Cシリーズ: n° C1001–1973.総販売数:952、10 (1976年), 459 (1977年), 234 (1978年), 223 (1979年), 15 (1980年), 5 (1981年), 4 (1982年), 1 (1984年), 1 (1987年)

通し番号:1000~2000

Dシリーズ: No. D1000~1410 総販売数:404、1 (1978年), 15 (1979年), 129 (1980年), 87 (1981年), 70 (1982年), 53 (1983年), 20 (1984年), 10 (1985年), 6 (1986年), 5 (1987年), 7 (1988年), 1 (1989年)

通し番号:1000~1500

スモールケースナンバーなし:総販売数:129、2 (1974年), 120 (1975年), 5 (1977年), 1 (1989年), 1 (1994年)

文字なし:総販売数:21、5 (1988年), 10 (1989年), 6 (1990年)

と、言うことで現存するAシリアルナンバーの個体は1,937本以下。

大変貴重ですね。

探せば私の生まれ年のも見つかるのかも知れません。

初期のナイトブルーダイヤル(ナイトブルー、クラウド 50)。

コレクターたちによく知られているように、5402STの初期の世代ではAP モノグラムが6時位置にあったのですが、その後APロゴが12時位置にあるダイヤルが多く見られます。この点についてもアーカイブには記述がありませんが、時計師たちの記憶がそれを説明してくれます。復元師たちの説明によると、数年たった後に針がロゴをかすめたり、時にはクラッシュして時計が止まってしまうことがあったと言います。

40年以上経過していて、この状態は素晴らしいですね。

カクっとしているエッジが重要なロイヤルオークですので、磨いて丸くなっちゃってる個体は時々見ますけど、こんなにバキバキなのは珍しい。

うっすいサイドビュー。

ラグのネジ山はケースのギリギリですね。

7mmで自動巻きなんて信じられません。

セイコーなら15mmで2倍ですからね。

夜光はトリチウムでもう光りません。

ブランドロゴ入りフックが付いてるバックル。

ロレックスのオイスターみたいなプレート形状。

薄いので軽いまであります。

約96グラム。

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寄ってみましょう。

ナイトブルーと呼ばれる黒にも近いネイビーブルーカラーのタペストリー文字盤。

カレンダーディスクはホワイト地。

販売当時はこの文字盤カラーしかありませんでした。

きっともうちょっと当時は明るい青だったのかも知れませんが経年でほぼ黒に見えます。

6時AP文字盤の初期モノはSWISSのみ(ロレックスのオンリースイス)でした。

ちょうど劣化した個体の画像もありました。

こちらが最初期の6時AP、オンリースイス。

薄型のケースにはキャリバー2121が搭載されています。

キャリバー2121は1970年10月、初めてモデル5381に搭載されました。1972年にロイヤル オークモデル5402に初めて搭載される前に、多くのウルトラ シン自動巻きウォッチに使われていました。それ以降2022年に7121(モデル16202)に替わるまで、キャリバー2121はロイヤル オーク”ジャンボ”ウォッチの主要搭載キャリバーの一つでした。

キャリバー2121は長年サンティエのLeCoultre & Cie(1979年にジャガー・ルクルトと名称変更)で製造されていました。21世紀始めからル・ブラッシュのオーデマ ピゲのアトリエで製造されています。

25年ほどの間にキャリバー2121は20,000個製造され、様々なコレクションの多くのリファレンスで使用されました。21世紀の始めからいくつかの例外を除きこのキャリバーはロイヤル オーク”ジャンボ”用とされていました。2000年から2021年の間に12,000個以上が製造されています。2012年、ウルトラ シンコレクションの40周年記念モデル用にオープンワーク2121SQのバリエーションが作られました。そして2022年、このムーブメントはキャリバー7121に置き換えられました。

丸みがついた八角形ベゼル。

設計図。

六角形のビス。

ブレスレットも薄いですね。

六角形のリューズはベゼルのビスと同じ形。

APロゴが刻印されています。

ストッパーのフック。

Aシリアルは貴重です。

ベゼルに留まる六角形のビスの裏側。

当時の迫力が今にまで伝わります。

素晴らしい。

劣化している別個体とエクストラシン。

忠実に再現されていますね。

時期の近い222。

こちらも雰囲気あります。

3700の画像が見つかりませんでした・・・見つかったら後日。

 

まとめ

いかがでしょうか。

「【始まりの王】オーデマ・ピゲ ロイヤル オーク Ref. 5402ST A レビュー」でした。

オーデマ・ピゲ ロイヤル オーク Ref.5402ST Aシリーズは、もはや「腕時計」という枠を飛び越えた存在です。
スペックや生産本数、シリアルの話を抜きにしても、腕に乗せた瞬間に伝わってくるのは、1972年という時代が未来へ投げかけた挑戦そのもの。

39mmという今では決して大きくないサイズ感。7mmという信じ難い薄さ。そして、角張ったエッジと張り詰めた面構成が放つ緊張感。
それらが静かに、しかし確実に語りかけてきます。

「高級時計は貴金属であるべき」という常識を真正面から否定し、「スポーツウォッチはカジュアルであるべき」という固定観念を壊した一本。
この5402がなければ、今私たちが当たり前のように語っているラグジュアリースポーツというジャンルは存在しなかったでしょう。

経年で深みを増したナイトブルーダイヤル、磨かれていないエッジが残す当時の空気、そしてキャリバー2121の静かな鼓動。
それらは単なるヴィンテージの魅力ではなく、半世紀を超えてなお色褪せない思想の結晶です。

希少だから素晴らしいのではありません。歴史を動かしたから、今もなお心を打つのです。

ロイヤル オーク Ref.5402は、「最初の一本」であり、「始まりの風景」であり、そしてこれからも語り継がれるべき時計史の原点。

ただ眺めるだけで、なぜ人は機械式時計に惹かれるのか・・・その答えを、静かに教えてくれる一本だと思います。

もしかしたら貴方の家に眠っているかも知れません。

それではまた!

 

#ZENMAIのココ東京

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