
腕時計のトレンドを覆せ!SIHH2019を振り返り、バーゼルワールド2019に期待すること
Look back on SIHH 2019
時計見本市SIHH2019が17日をもって終了、リシュモングループを中心とした多くのメーカーが今年の新作を発表しましたね。
同時期にWPHHやGenevaDaysも開催され、時計ファンには楽しい1週間となったのではないでしょうか?
とは言え、「え?何コレ凄い!」となったり「うわぁ~絶対欲しいよ」と思ったモデルはありましたか?
居ても立っても居られない、欲しくて欲しくてメーカーに電話しちゃった。とか、
いったいどうなってんだよ?ソレ。とか、
そんなワクワクするようなモデルは皆さんあったでしょうか?
パッと頭に浮かぶモデルがあれば良いのですが・・・
という事でSIHHなど新作を振り返ります。
私的に印象に残ったのはリシャール・ミルのボンボンコレクションと、新型のロイヤルオーク15500系・・・くらいかな?
ボンボンコレクションは欲しいとかではなく、「何故?」と言ったイメージで見て印象に残った感じです(笑)。
今回「純粋に気になった」のは新型ロイヤルオーク15500STで、素直に手に取って見てみたいな~と感じました。
また、どのメーカーも「ヘリテージ」「ラグジュアリースポーツ」「スケルトン」「ブルー」「レインボージェムストーン」「DLC/PVD」「セラミック」「カーボン」などに頼り過ぎているようで少し気になりました。
「ヘリテージ」過去モデルの要素を取り入れたり、まるっと復刻させたり、
「ラグジュアリースポーツ」「スケルトン/オープンワーク」取り敢えず売れているメーカーの模倣をしたり、
「ブルー」「レインボージェムストーン」「DLC/PVD」カラーリングもコピーしたり、
「セラミック」「カーボン」他のメーカーがうまくいった素材を取り入れたり、
そんなのばっかりです。
SIHH2019新作 ジラール・ペルゴ 81015-32-432-32A ロレアート・スケルトン アース・トゥ・スカイ エディション 42mm ブラックセラミック
スイス中がそんなんばっかり、だからグランドセイコーもそんなのばっかりになる・・・
あとは「自社ムーブメント・自社ムーブメント」と、うるさい。
GenevaDays2019新作 タグ・ホイヤー CAR5A8K.FT6172 カレラ キャリバー ホイヤー 02T トゥールビヨン ナノグラフ
タグホイヤーのヒゲゼンマイなどは凄いと思います。が、
安く量産できるならまだしも、自社ムーブメントだ!300万円だ!じゃ、全然ファンは付いてこないと思いますね。
どこも必死なんでしょうけど。
ヒットしちゃえば選択肢も広がりますが、技術力だけを見せても買ってくれないことにはメーカーは存続できません。
勝てば官軍、売れれば勝ちなんです。
だから「ヘリテージ」「ラグジュアリースポーツ」「スケルトン」「ブルー」「レインボージェムストーン」「DLC/PVD」「セラミック」「カーボン」に頼りたくなる。
勝ってる人の真似してれば、リスクは少ないですもんね。
今期のリシャール・ミル ボンボンコレクションは「敢えて」ポップなデザインにしたのかも知れません。
男性なら着けるの恥かしいようなデザインですが、リシャール・ミルさんは「技術力」を見て買ってくれと言っているような気がします。
みんな軽くて格好良いスポーティなリシャール・ミルを望んでいるんでしょうけど、リシャール・ミルさんは職人の技術を見て欲しい・・・名前だけで買わないで!ちゃんと技術を見てって。
女性ならインスタ映えすると買いそうですが(1500万円)男性でも買うのか興味あります(笑)。
30本ずつの限定品だから稀少性は煽ってますけどね・・・。
その他で、これ面白いなと思ったのはフランクミュラーの「リメンバー」。
こう言うモデルはやはりフランクミュラーの得意とするところですね。
「あっと驚く」モデルは、欲しくないですけどもっともっと見てみたい(笑)
ベガス、クレイジーアワーズに続くおもしろ機能です。
SIHH2019新作 IWC パイロット・ウォッチ・オートマチック 36mm スペシャルエディション for The Rake and Revolution 150本限定
いろいろ言ってますが私もミーハーなのでIWCのThe Rake and Revolution限定モデルは欲しくなりました。
まるでマーク11な「ヘリテージ」や、パネライで成功した「ブロンズケース」と「グリーンダイアル」、そして150本の「限定品」と売れそうな要素を詰め込んだ1本です(笑)
What to expect from Basel World 2019
次にこの新作たちを踏まえ、バーゼルワールド2019に期待することを考えていきましょう。
同時期にスウォッチグループの新作発表もありますので、そちらのメーカーも含めていきます。
しつこいですが(笑)「ヘリテージ」「ラグジュアリースポーツ」「スケルトン/オープンワーク」「ブルー」「レインボージェムストーン」「DLC/PVD」「セラミック」「カーボン」あたりは控えめにお願いしたいですが・・・
オメガ
オメガのスピードマスターからは「ヘリテージ」が決まっています。
50年前、月に降り立った初めての腕時計のムーブメントとしてキャリバー321の復刻が発表されました。
アポロ11号月面着陸50周年モデルが超目玉モデルとしてリリースされるでしょう。
そして画像のシーマスターとは別の様ですが、007「ボンドウォッチ」の発表が必ずあります。
それにしても、この新作シーマスター格好良いですよね!
画像の説明は43.5mmのブラックセラミックケース+チタン、ノーデイト仕様だそうです。
ちょっと大きいですが、トレンドですしダニエル・クレイグさんなら格好良く着けてくれそうな雰囲気はあります。
オメガもヘリテージやセラミックケースを多投しています。
リキッドメタルやマスターコーアクシャル推しも続くでしょうね。
デ・ビルやコンステレーションには私はあまり期待していませんが、新機能など増やさずしっかりしたシンプルなアイコン化(デイトジャストなどに対抗できる)を目指して欲しいです。
ロレックス
さて世界中の時計ファンが、良くも悪くも注目しているロレックス。
複雑機能モデルはスカイドゥエラーやチェリーニムーンフェイズと立て続けにリリースしているので今年はお休みでしょう。
最低価格を100万円に設定しパテック・フィリップに近づきたいロレックス。
更に高級化をしてくるのではないでしょうか?
世界規模で定価改定を行い、ムーブメントを新世代のモノに変えるなども考えられますね。
出回り相場が定価以上になっていますので、それでも良いのかも知れません。
アイコンを安売りせず、長い保証をし、資産価値、丁寧な作り、確かな精度、適度な重さと耐久性。
好きか嫌いかは別として、「腕時計」としては間違いではなく、ロレックス以下のメーカーは見習うべきだと思います。
ですので、ロレックスに期待することは、期待を少しだけ裏切り期待通りであることです(笑)
パテック・フィリップ
三大ブランドの頂点パテック・フィリップ。
今年のオーデマピゲはエントリー機のロイヤルオークを新機種に更新するなど恒例となっているロイヤルオーク祭りでした。CODE11.59なる全く新しいモデルも投入してきており今後の評価が楽しみです。
ヴァシュロンコンスタンタンは庶民をまったく相手にしない展開でした(笑)65日もパワーリザーブがもつパーペチュアルカレンダー「ツインビート」と言う怪物を世にはなったことは今年の腕時計のニュースだと思います。
そしてパテック・フィリップ。皆の期待はスポーツモデルかと思いますが、ヴァシュロン同様に今年はほとんど無いのかな?と思っています。
カラトラバあたりの新作、とくに5196の後継モデルなんかが発表されたら大きな話題となるでしょう。
3796は1982年、5196は2004年なのでまだまだ先かも知れませんけど(笑)
37mm以上にはなってほしくないですね。
複雑機構のニューモデルはあると思いますが、私の頭では予想ができません・・・。
結局「ヘリテージ」だらけになりそうなバーゼルワールド2019
その他のメーカーで括っちゃうと申し訳ないのだけど・・・
セイコーやゼニス、タグホイヤーなんかは、とても大事な年になるので大いにアピールする「ヘリテージ」があるでしょう。
復刻クロノグラフ祭りだね、きっと。
グランドセイコーあたりも「ヘリテージ」かな(笑)。
チューダーには、実は完全復活を期待してたりします。
ロレックスに遠慮する必要のないスクエアインデックスの復刻をお願いしたい(懇願)
大きくしたり、PVDコーティングしたりしないで、「そのまんま」でリリースしてくれ!
そんな感じです。
期待しても期待しなくても「ヘリテージ」「ラグジュアリースポーツ」「スケルトン/オープンワーク」「ブルー」「レインボージェムストーン」「DLC/PVD」「セラミック」「カーボン」に当てはまるモデルばかりなんだろうと思います。
それでは2019年3月21日を楽しみに!