
ロレックスの定価が、どうやって決定されるのか考える。<バーゼルワールド2017直前!>
ロレックスの定価はムーブメント、ケース径、素材、防水性能、文字盤、ベゼル、ブレスレットの違いで値段が変わるのだろうか?
それともモデル発表に合わせ「適当」に決めているのであろうか?
スポーツモデルを中心に現在(2017.02)の定価をまとめてみました。
(保存してもらうか拡大してもらうとよく見えます。WATCH MONSTERにももう少し限定して載せました。)
https://watch-monster.com/articles/FrSno
今回は「ロレックスってどうやって定価決めているんだろうね?」と疑問に思ったので「表」にしたら何か見えてくるかもと思ったのですが・・・
余計にわからなくなってきました(笑)
たとえば・・・
オイスターパーペチュアル39とエクスプローラー。
「ムーブメント」は同じCal.3132(高精度クロノメーター)
防水性、ケースサイズも同じ。デイト表示がないのも同じ。
ブレスレットは違います。形状はやや違いますがベゼルはSSのポリッシュ。
文字盤、ハンズは異なりますが素材の違いはありません。
でも、エクスプローラー214270の方が80,000円(税抜)も高いのです。
オシャレなダークロジウム文字盤を選んでも定価で80,000円も安い。
72200ブレスレットと、70400ブレスレットで8万円も差があるのでしょうか?
う~ん。何故?答えが見つからない。
つづいて。
生産終了になりましたがミルガウス116400と新型エアキング116900。
ケースは「仕上げ」が異なりますが、ベースは同じもの。
ムーブメントもミルガウス専用Cal.3131+磁気シールドで同じ。
こちらもブレスレット番号は異なりますが仕上げ程度の違いです。
文字盤はデザインが違うものの素材は同じですね。
で、ミルガウスの方が14万円も高かった。
これは私でもわかります。「価格の見直し」でしょうね。
人気のないミルガウスは、もう定価を下げないと売れないなぁ~。
でも下げたくない(ロレックス談)。だってGVのZブルーは売れているからね。
じゃあ、ラインを変えて安くしよう。ノーマル116400は生産ストップだ。
・・・こんな流れでしょう。
GVはガラスの違いでプラス50,000円です。
新型エアキングとGVミルガウスとの定価差は190,000円にもなりますが
ノーマル116400が無くなったことで、2つのモデルは全く「別」のモデルの印象になりました。
正直な話・・・消費者は気付かない、もしくは気にならないでしょうね。
Zブルー人気が続いているうちは、このままなんだろうな。
そして。
エクスプローラー2を見てみましょう。
ケースサイズは42mmと他のスポーツモデルとはスケールが違います。
無骨!デカい!インパクト大!
ベゼルはSS素材に24時間刻印。
注目は新型GMTムーブメントCal.3187が搭載されている点ですね。
まだGMTマスター2にも搭載されていないCal.3186の進化形ムーブメントなんです。
文字盤色関係なく、216570の定価は770,000円。
116710LNは800,000円。その差30,000円
SSベゼルとセラクロムベゼルでは、セラクロムの方が30,000円高いと思われます。
それはSSデイトナ116520と116500LVの価格差で昨年明らかになりましたね。
SSケースの価格差が40mmと42mmで変わるかは不明ですが、ムーブメントは値段差があっても良い気がします。
Cal.3186のマイナーチェンジがCal.3187なので、216570搭載時に価格差を設けなかったのでしょう。
近いうちにGMTマスター2にも搭載されると思われます(定価据え置きで)。
マイナーチェンジを繰り返してもデイトナムーブメントはキャリバーナンバーが変わらないので
単身独立稼働GMTムーブメントは色々気難しいムーブメントなんだと思います。
(Cal.3185(1990年)から3186(2005年)になって、すぐ3187(2011年)も誕生しています)
因みにベゼルが2トーンになると50,000円値段が上がります。
ですので、
ロレックスパッションレポートさんが予想する”コーク”GMTマスター2が発売されるとすれば
850,000円が定価になるでしょう。
そして、
これは私も予想しつつも否定的ですが、エクスプローラー2がセラクロムベゼル化にすると、
216570LN(仮)の定価は800,000円になるのでしょう。
因みにセラクロムベゼルはモノトーンでも色が加わると50,000円の差がつくようです。
116610LNと116610LVの値段差が5万円です。
2トーンでもモノトーンでも「色」が付くと5万円プラスなのかも知れません。
だとすると”ペプシ”は+10万円になっちゃうかも(黒以外の2トーンなので)。
文字盤の色味(素材ではない)だけで値段差が付くのはこちら。
ノーマルのディープシーとDブルーで30,000円の差があります。
これは「グラデーション」と言う「手のかかりよう」が値段差に現れています。
Zブルーもブラックも116400GVに値段差がないことから素材が同じなら値段は変わらないことが伺えます。
①文字盤は素材が変わらないなら、色味が変わっても値段はそのまま。
②SSベゼルとセラクロムモノトーンベゼルは30,000円の差がある(回転するかしないかは不問)。
③セラクロムベゼルは黒以外だと、黒モノトーンより50,000円高くなる。
④カラーガラスは50,000円高くなる。
⑤グラデーション文字盤は30,000円高くなる。
ここまでが、確認でしました。まだエクスプローラーⅠとオイパペ39の価格差については説明できません。
次に、エクスプローラー2のところでも触れたのですが
ケースサイズでの値段の違いについて。
表にはありませんが旧エアキング114200ことオイスターパーペチュアル34は定価480,000円です。
オイスターパーペチュアル36は510,000円、39は540,000円と30,000円ずつ変わります。
※但し34と36はCal.3130(表が間違ってますね)、39はCal.3132で全てクロノメーター。
この感じで考えますと・・・
仮に今年36mmのエクスプローラーⅠがリリースされたとしたらマイナス3万円の590,000円、
40mmのエクスプローラー2がリリースされたらマイナス3万円の740,000円。
セラクロムの40mmエクスプローラー2ならプラス3万円の770,000円据え置き。
42mmのセラクロムなら800,000円と言うことになります。
アレ?そうなるとGMTマスター2(116710LN)と40mmのエクスプローラー2の価格がおかしくなりますね。
80万円と、74万円。6万円も差が開きます。
セラクロムベゼルは30,000円の差のはず。
う~む。
では、機能の差で考えます。
オイスターパーペチュアル”デイトジャスト”36です。
オイパペ36にデイト表示が追加され、定価は120,000円もプラスになりました。
デイトなしクロノメータームーブメントCal.3130とデイトジャストCal.3135の価格差は12万円もあるのです。
本当でしょうか?
116610LNの定価は810,000円
114060の定価は710,000円
116610LNはCal.3135で、114060はCal.3130ですが差は10万円です。
と、なるとオイパペ36とデイトジャスト36の違いは「ブレスレット」。
もっと言えば「仕上げ」方が違う(鏡面まじり)ので20,000円の差が生まれたと考えられます。
116900と116400の話を先ほどしましたが、実質20,000円の差しか無いモデルを
今まで10万円以上も高く買っていたとも言えますし、
逆に116900新型エアキングは10万円以上コスパに優れているとも言えます。
やっと、ここまできました。
今年「誕生50周年」のシードゥエラーの話です。
シードゥエラー4000 116600とサブマリーナーデイト 116610LNの違いを見ていきますと、
防水性が1220mと300mで4倍ほど違います。
サファイアクリスタルはサイクロップレンズの有無。
飽和潜水に対応したヘリウムガスエスケープバルブ搭載のシードゥエラー、
更にバックルのフリップロック(エクステンションリンク)の有無ですね。
キャリバー3135は同じ。
価格差は180,000円。
プロフェッショナルツールとして、この差は妥当なのでしょうかね~?
因みに、因みに2009年に旧シードゥエラー16600が生産終了になりますが
定価は58万円。で・・・サブマリーナーデイト16610は56万円と20,000円の差しかありませんでした。
16610:16600=56:58
116610LN:116600=81:99
何で???
ディープシー116660は特別に開発された経緯を考慮すれば1,150,000円の値段もある程度理解できます。
が、116600はそれほど旧シード 16600とのスペック差はありません。
16600の歴史に、116610LNと116660の開発の副産物的なモノをゴニュゴニョしてできたのに「この値段」はおかしくないですかね???
これ絶対
(116660+116610LN)÷2=116600
(115万+81万)÷2=98万
的な考えで値段つけたよね?
正直、現行シード4000は「買い」では無いと思うのです。
でもバーゼルワールド2017で記念モデルがリリースされたら最初の1~2年は定価オーバーの130万円くらいになるんですよ。
これがサブより2~3万円しか定価を上げないでリリースしてた場合、
プレミアム価格も100~110万円くらいだったかも知れません。
だっておかしいでしょ?
誕生50周年目前で「復活」ですよ。
誰も待ってなかったのに2014年にしれ~っと復活したんです。
定価もサブよりだいぶ高めにね。
Dブルー116660よりプレミアム価格になってほしいんだな。話題性的にも。
バーゼル2017で本当に何かしらが出るのかわかりませんが・・・
まぁ、ロレックスパッションレポートさんの予想通りに
文字盤にちょこっと色を入れるだけなら定価は変わらず99万円と言うことになります。
赤シードも青シードもそれなりに格好良いですね。
もしベゼルの色が変わったらプラス5万円の1,040,000円になるのでしょう。
最後に
この配色のモデルが生産終了になっているのです。
“met”こと「メテオライト」文字盤、ロレジウムの顔「プラチナ」文字盤。
キラキラシルバー、そして赤針の組み合わせ。
何故?
作るのが大変だから?素材代が割に合わないから?
この状況は何かの「誕生」に関係しているのだと思いますか?
スポーツモデルでしょうかね~。
この配色を使用した、すんごいのが出るんですよ、きっと。
今更だけどプラチナ無垢のヨットマスターで、メテオライト文字盤とかかな?
記念モデルと考えるとヨットマスター誕生は1992年なので30周年の2022年か・・・
ロレジウムが1999年なので2019年に20周年モデルか・・・。
なんでしょうね~謎です。
どなたかヒントください(笑)
まとめ ロレックスの定価が、どうやって決定されるのか考える。
ある程度の決まりがあって、たまに適当になるんですね。
「適当」って日本語は面白いですね。
本来なら「ふさわしい」とか「適切」のような使い方なのに「いい加減」な感じに使われます。
どっちも、どっちと言うことでしょう(笑)
最後まで・・・オイパペ39とエクスプローラーⅠの価格差に答えが出ませんでした。
オイパペ39と新型エアキングはコスパが良くて、シード4000は悪いってことで良いですかね?
ではまた!
#ZENMAIのココ東京