ROLEX feat COMEX 「ロレックス コメックス」飽和潜水対応モデル シードゥエラーの誕生

ROLEX
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ROLEX feat COMEX 「ロレックス コメックス」って知ってる?【レア・ロレックス⑦】

あまりにも有名なレア・ロレックスですが、なんとなくしか知られていない「COMEX」表記のあるロレックス。

どのモデルにコメックス表記があるのか、どうしてあるのか?ダブルネームと言われていますが、どこで販売されていたのか?

たくさんの疑問を整理したいと思います。

ネタぎれシリーズ第7弾・・・どうぞ!

COMEXとは何だろう?

COMEXは1961年 アンリ・ジェルマン・デァウゼ(デロウズ)(Henri Germain Delauze)がフランス・マルセイユで設立した世界初の潜水作業専門会社です。
アンリ氏はダイバーであり、エンジニアであり海洋地質学を学ぶ人物でした。COMEX(コメックス)は海洋調査、水中作業を主な業務とし
海中油田などの危険な高圧現場に耐えうる装備の「人(ダイバー)」や「ロボット」を投入します。
その専門性、技術が評価され世界的に有名な潜水会社となりました。
Le blog de Aqua Evolution - (9720)

Rolex presents: COMEX – Henri-Germain Delauze – YouTube

Rolex and COMEX, the leading pioneer in the field of deep, industrial saturation diving, have been partners since 1972. The late COMEX founder Henri Germain …
生前のアンリ氏の貴重な姿。
ディープシーのプロモーションですね。

ロレックス サブマリーナの故障

Diving & diving systems (9758)
前回の記事 ディープシー・チャレンジでも触れたのですが、
1953年に開発されたサブマリーナはトリエステ号の潜水テストで採取したデータを元に
そのスペックを向上させていきます。また、1961年の創設時より、その防水性を信頼しCOMEX(コメックス)のダイバーは
潜水作業時にサブマリーナを装備していました。1964年、COMEXのダイバーが装備していたサブマリーナの風防が吹き飛ぶ事故が起きました。作業を終え、水上に上がる際 酸素に混ぜたヘリウムガスが減圧に耐えれず膨張し内側から風防を吹き飛ばしたのです。
※飽和潜水時の加圧・減圧工程でヘリウムが混入した酸素を取り込むため腕時計に入ります。
通常のダイビングでは入りません。(飽和潜水は作業前後も過酷ななんですね)

The COMEX Link to the Rolex...

The COMEX Link to the Rolex Submariner, SEA-DWELLER & Jacques Cousteau

コメックスの報告を受け、ロレックスは腕時計内に残ったヘリウムガスを排出するバルブを搭載するモデルの開発に着手します。

そして コメックスの協力を得て1967年 プロフェッショナル・ダイバーズウォッチ「シードゥエラー」が完成します。

ダブル・レッド

ダブル・レッド

Ref.1665 SEA-DWELLER (SUBMARINER 2000)
2000Ft(610m)防水を誇るシードゥエラーはケースの9時位置にガスエスケープバルブを搭載します。
プロフェッショナルのためのハイスペック・ダイバーの誕生です。
※画像は「ダブルレッド」と言われる、シードゥエラーとサブマリーナ2000の赤い記載があるレアモデル※1970年にはOMEGA×COMEXのプロプロフも共同開発されています。(同じく600m防水)ロレックスは 1972年にCOMEXの公式スポンサーになりました。
そして正式に COMEXのプロダイバー達にサブマリーナやシードゥエラーを支給することになります。
Rolex REF. 1665 Sea-Dweller...

Rolex REF. 1665 Sea-Dweller Janus IV World Record 501M, formerly belonging to the world renowned diver, Patrick Raude Raude. Made in 1977.

「海の居住者」と和訳されるシードゥエラー。

ただ深く潜るだけではなく、長い時間(何日も)海中に留まり
過酷な環境で作業するプロフェッショナルを讃える名前なのですね。

コメックスのダイバーの腕時計はロレックスにて永久保証されています。
※データを取るために整備も含めて回収・メンテナンスしているのでしょう。

ただアンティークロレックスを時計ショップで買った方はCOMEXのダイバーではないので永久保証はされません。

Ref.5514

COMEX 5514

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COMEX 5514

1964年の風防破損事故はRef.5513で起きました。
その事故をもとに開発されたRef.1665。
そしてRef.1665の開発段階で生まれた、レアモデル「Ref.5514」はご存知でしょうか?
※1967-68年頃の誕生Ref.5513の改良モデルとなり、市販されないCOMEXダイバー専用モデルになります。
※Ref5514の文字盤には「COMEX」の記載が必ずあります。

基本設計はRef5513と変わりませんが、9時位置のヘリウムガス・エスケープバルブが特徴です。
(Cal1520、40mm、ドーム風防、200m防水)
Ref5513の上位モデルとして位置づけされるでしょうか。

また保証書の出荷国ナンバーがCOMEX「119」となっています。
※COMEXへの支給品なら保証書が必要だったのか不明ですが、レア度増しでファンには嬉しいですね。

ROLEX史上 Ref.5514と言う「COMEXだけ」の為のリファレンスナンバーが用意されたレアな事象ですね。

出荷国ナンバー「119」COMEX

出荷国ナンバー「119」COMEX

COMEX×ROLEXの証明

VRF: RIP Henri. Comex Parade. Wrist shots... (9717)

専用モデルRef.5514含め、COMEXのダイバーに支給されデータを採取するモデルは
当然ですが全て市販されていません。文字盤にCOMEXのプリントが無いモデルでも、裏蓋にその証明があります。
「COMEX」の刻印はじめ、「ROLEX/王冠」「支給ナンバー」「プロジェクト名」などが刻印されています。

 (9959)

COMEX×ROLEXのバリエーション

VRF: RIP Henri. Comex Parade. Wrist shots... (9719)

Ref.5513やRef.5514、Ref.1665は上記のとおり実際にダイバーが装備されていますので
ご周知頂けたかと思います。では、その他のダイバーズ・ロレックスにもCOMEX仕様はあるのでしょうか?

“Submariner and Sea-Dweller References used by Comex: 1970-1972/3 Submariner Reference 5513 with HEV (Helium Escape Valve).
• 1972-1978 Submariners Reference 5514 with HEV made for COMEX only.
• 1978-1979 Submariner Reference 1680 without HEV.
• 1977-1980 Sea-Dweller Reference 1665 with HEV.
• 1980-1984 Sea-Dweller sapphire Reference 16660 with HEV.
• 1982-1986 Submariner sapphire Reference 168000 without HEV.
• 1988-1989 Submariner Reference 168000 without HEV.
• 1986-1997 Submariner Reference 16610 without HEV.
• 1992-1997 Sea-Dweller Reference 16600 with HEV and sapphire crystal.
1997年 COMEX社は倒産(その後買収)しますが、
1961-1997年の間に発表されたロレックス・ダイバーズの全て(Ref5517除く)に
ダブルネームが存在しています。上のデータを見ますと・・・
Ref.5513 Ref.5514 Ref.1680(サブマリーナ・デイト)
Ref.1665
そして
Ref.16660 Ref.168000
Ref.16610 Ref.16600

また記載が無いですがRef.16650(1665/0)と言うリファレンスもあるようです。

倒産時にかなりの数の流出があったと言われていますが、それも5桁モデルになるようですので、
やはりプレミアム・ロレックスの4桁モデルはかなりのレア度ですね。

VRF: RIP Henri. Comex Parade. Wrist shots... (9718)

まとめ

comex 腕時計の検索 (9971)

comex 腕時計の検索 (9972)

わたくしZENMAI ココ東京が腕時計に興味を持ちはじめた頃は「COMEX」プリント「COMEX」裏蓋のモデルでも200万円以下で販売されていた記憶があります。
※それでも高すぎて守備範囲外でしたので、あまり記憶が薄れていますが・・・それが今では1000万円を超えるような価格がついているモデルもあり、これからもまだまだ上がるのでしょう。

ヤバイですねぇ。
いや・・・せっかくのダイバーズウォッチで4桁でも日常使いができる堅牢さを持っているハズなんですが、値段から怖くて使えないじゃないですか・・・。

Ref.5514はともかく、COMEXじゃないノーマルのRef1665やRef5513も値段が上がり続けていますね。

プレミアム・レアロレックスのCOMEXダブルネームはいかがだったでしょうか?
投資目的であれば5桁モデルあたりに狙いを付けてみるのも良いかも知れません。

では、第8弾にご期待ください!

 

続きはこちらから

https://watch-monster.com/articles/CAqel

 

#ZENMAIのココ東京

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